オステオパシーとは?

オステオパシーの歴史

オステオパシーは、1874年にアメリカ人の医師であるA.T.Still博士(以下:スティル博士)によって創始された医学です。スティル博士は医師でしたが、3人の我が子を髄膜炎で亡くされました。

         A.T.Still博士

また当時から医療を受けても助からない方々がいる反面、医療や看護を受けることなく回復していく人がいる事実に疑問を抱き、人体に対する独自の研究を始めていきました。自然科学や解剖学、生理学、病理学、その他の多くの科学を学び直し、人体の不思議を追求していきました。

そして約10年の研究の末、1874年にスティル博士はオステオパシーを発表しました。しかし、当時の医学界からの逆風は強く、なかなか受け入られませんでした。それでもスティル博士は信念を貫き通し、全米でオステオパシーの治療をして周りました。

その後、最終的にミズーリ州のカークスビルという小さな町に落ち着き、診療することとなりました。すると、そこに治療を必要としている人々が噂を聞いて、全米から集まってきたため、ホテルや食堂が建ち一つの町となったほどです。

そして、1892年スティル博士は遂に世界で初のオステオパシー学校(American School of Osteopathy:現A.T.STILL UNVERSITY)がカークスビルに設立しました。

現在ではアメリカだけで30校近くのオステオパシー医科大学が設立され、フランスでは70校以上のオステオパシー教育機関ができています。その他にもイギリスやオーストラリア、ロシアなど多くの国々でも、教育や研究が進み発展し続けています。

国によっては医療の国家資格として認められる国も増えてきており、国境を越えて次第に普及してきています。

世界でのオステオパシーの現状

オステオパシー治療は、世界中で1年間に何人が受けていると思いますか?

なんとアメリカだけで5000万人、世界中で合わせると軽く1億人は超えているんです!

それだけ海外で人気を集めるオステオパシー、その理由は治癒率が高い上に、治療時の苦痛も極めて少ないため、乳児から高齢者まで安心して治療を受けられるという点です。

何とそれどころか・・・

イギリスの王室の王族、サッカーのヨーロッパリーグの一流選手、オリンピック選手など多くの著名人やトップアスリートも、この質の高いオステオパシー治療を受けているんです!

すでにオステオパシーは世界保健機関(WHO)に欧州におけるオステオパシー治療は代替療法の中でも代表となる徒手療法であると認めています。

日本でもオステオパシー治療という言葉が認知される日も、そう遠くないと私は思っています。

オステオパシー治療とは?

オステオパシー治療は、身体全体を一つの繋がった構造物と考えています。

関節や内臓、血管、神経、骨、皮膚に至るまで、それぞれが『健康』を維持するために狂うことなく互いに協調し合っています。

体のどこか一部分に外傷が加わったり、生活内での微細なストレスが加わり続けることで、その部位に変調が出ます。

しかし人間の体は『健康』を維持しようとするため、それら外傷を負ったり、ストレスが掛かり続けたりしている部位を助けるために敢えてバランスを崩して、痛みなどの症状がでないように『代償』します。

この『代償』を続けたまま放置していると、やがて体のバランス調整が限界を超え、もともと外傷を負った部分やストレスが掛かり続けていた部分とは、離れた箇所に例えば腰痛やヘルニア、偏頭痛などの痛みやシビレ、時にはアレルギーや便秘などの内臓のトラブルといった状態に陥ります。

こうなってしまうと今の医療技術では、本当の原因が分からなくなってしまうんです。

しかし、オステオパシー治療では触診検査で、わずかな固着、過去の外傷による機能障害、神経の腫れなど細かい病変を発見することができます。

しかも、それらの病変のどれが一番の病変部位なのか順位決定も出来るため、体に起こっている痛みなどの症状の根本原因が分かるのです。

その発見した原因に対して、非常にソフトで安全性の高い矯正を行い、身体本来のバランスに戻していきます。

そうすることで、再度バランスを取り戻した体は『健康』を維持する働きをすることに滞りがなくなるため、自然治癒力が向上し根本治療が可能となるわけです。

これが今、世界で人気を集め、王族やトップアスリートまでもが必要とするオステオパシー治療の原理です。

当院で皆様に会えることを心から願っております。

OsteopathyRAISE

八島 広明